『転がる石の上機嫌』

転がって、転がって、小さな善きものがあなたに届けられますように。

満員電車で座るには

やなせたかしさんの名言にこんなのがあってね…と、数年前のある夜、高崎のワインバー・ルケで語りかけるようにそう教えてくれたのは、顔馴染みのYさんでした。

「どんな満員電車でも、立ち続けていればいずれ席は空く」
「だからあきらめないで続けていることが大切」

確か、こんな内容だったと記憶しています。

 

その時はおぉーと思いながらも、半分は果たして自分は満員電車が空くまで何かを続けていくことが出来るだろうかと疑心暗鬼でした。

飽きやすく、気持ちも折れやすく、自信もない。

そんな自分だったので。

いえ、たぶん今もそれは変わらず。

 

それでも細々とながら(時々は休んだりしながら)書くこととヨガは続けています。

続けていられるのはもちろん好きだからというのが第一なのだけど、Yさんに教えてもらったやなせさんのあの名言が今も背中をそっと押してくれているというのが大きな理由の1つかもしれません。

 

行き着く先に何があるのかは分からないけれど、席が空くかどうかも分からないけれど、とにかく行けるところまで行ってみよう、いや行ってみたい。

 

そして、今はもうSNSだけの繋がりになってしまったYさんに、いつかまた笑ってルケさんで近況報告が出来る自分でいたいと思っています。

 

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ところで話変わって、最近私は燃え殻さんの本やラジオにハマっていまして。

Twitterでの日々の投稿で面白いツイートをする人だなぁと以前から気になっていたのですが、先日何の気なしに購入したエッセイがとても良くて。

どこか力が抜けていて、ユーモアとクールな自虐が散りばめられていて、時折じんわりと沁みる文章や言葉たちがとても心地良かったです。

 

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とくに最新刊エッセイ『それでも日々はつづくから』の中の

「誰になんと言われようとも、もう途中退場はしない」

という一節は本当に潔くてカッコ良く、何度も何度も力が欲しい時に繰り返し読んでしまうほど。

 

「夢や希望がなくても人は死なない」「”目標がないとダメ”とか、ない」等、他のエッセイやラジオでそう発する燃え殻さんだけれども、それは無気力を肯定するのではなく、もっとみんな力を抜いて生きて良いんだよ、と励ましてくれるような、そんな優しさを感じています。

 

と、そんなこんなで教えてもらった名言、本で出会った言葉、SNSで繋がっている方々の様々な活躍に力をもらっている最近の日々。

私も自分なりのペースで少しずつ好きなことに邁進していこう、そんなふうに思っています。

 

【お知らせ】

ヨガをテーマにした短編集

『短編yoga小説』を年内(たぶん)に出す予定です。

創作系サイトnoteにて連載していた6話を少し修正し、新たな章をいくつか加筆しました。

テスト版はどうにかこうにか完成したものの、イラストを頼もうと思っていた方からはメールをしても返信が無いし(急遽自分で描くことに)、打ち合わせをして見積りを出してもらうことになっている印刷会社さんからは放っとかれているしで、なんとなく暗雲立ち込め気味ですが、負けない。

無事に完成したらどうぞ褒めてくださいね。

 

それでは。

 

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