いつか受けたヨガクラスで、その時の先生からこんな言葉を教わりました。
「"朝"という漢字をバラすと十月十日(とつきとおか)になるでしょう。
これは赤ちゃんが母親の体内で過ごす月日とほぼ一緒であると言われています。
私たちは夜寝る時に一度死に、朝になるとまたもう一度新しく生まれ変わって生きるのです」。
また、学生の時に読んでいた漫画にこんな言葉が載っていて、以来、座右の銘というほどでもないけれど、しんどい時のお守り言葉になっています。
「朝の来ない夜はない」。
どんなに思い悩んでいても、いずれは明るい希望に溢れた時はやって来る。月並みな言葉のように思えるけれど、初めて出会った時はどしん、と胸の内に響きました。
ところで私たちは朝=明るいものを善、夜=暗いものを悪と捉えがちな一面がありますが、最近は本当にそうなのかな?と少し考えるようになりました。
今まで持っていた自分の価値観に、ふと疑問を持つようになったのです。
光があるから闇がある。
朝が来るから夜が来る。
生があるから死がある。
それは、どちらが良いも悪いもない。
暗闇は時に優しく、豊かです。
光の中を走り抜けるための力を蓄えてくれます。
そして、暗闇があるからこそ、朝のありがたさが一層強く感じられる。
死があるからこそ、生は喜びに包まれる。
暗闇の只中にいると、なかなか自分がどこにいるのか気づけないし、ずっとこのまま先が見えない世界にいるのかと途方に暮れて悲しくなってしまうこともあるけれど、明るいものと暗いもの、どちらが良い・悪いではなく、あるがままを冷静に受け止めて、その時にしか気づけないことを感じ取って生きていけたらいいな、とそんなことを思ったりしているこの頃です。
なかなか難しいことだけれど。