『転がる石の上機嫌』

転がって、転がって、小さな善きものがあなたに届けられますように。

モーメント

先日「モーメント」
について教わりました。
とある日曜日の午後、
ヨガの解剖学クラスでのことです。

簡単に説明するとそれは
“回転能力の大きさを表す量”
のことで
“定点からの位置ベクトルと、
着目する物理量とのベクトル積”
で求められるものなのだそうですが、
まったくもってなんのこっちゃ、ですね。
そう感じるのは私だけでしょうか。

実はモーメントって
高校の物理の授業で
習うらしいのですが、
さっぱり記憶にありません。
おかしい。
高校は、ちゃんと卒業したはずなのに…。

そして昔から理数系が苦手で
理解力の遅い私は、
その時にもらったテキストを
読んでいてもいまだに
よく分かりません(汗)。

要はヨガのアサナ(ポーズ)を
取る時に、身体のどこが
支点になっていて、
その支点からどのような向きで
どのくらい力が出ているか、
それを意識することが大事なんだよ、とそんな意味合いのことでした。
ざっくりしすぎていてすみません。

そしてその「モーメント」を
意識することで
「アサナはとても安定したものになる」と先生は教えてくれました。

モーメントについて触れたのは
たった数分の短い時間
だったのですが、その
「モーメントを意識すると
アサナが安定する」
という言葉は、私の頭と胸に
なぜだかいつまでも
小さな光のように
消えずに残っていたのでした。

まるで何かのシグナルのように。
大事な何かに行き着くための
重要なサインのように。

今、自分の出している
力の向きは、正しいか。
そしてその力の大きさもまた、
正しいものであるかどうか。

ヨガのアサナに限ったことではなく、
ふとした瞬間何かにぶつかった時、
これを考えてみることで
自分を自制してくれるような、
正しい道に導いてくれるような、
そんな大事な言葉を
もらったような気がしたのでした。

私のモーメントは、
今どんな状態なのだろう。
そしてどんな向きに、
どんな大きさで働いているのだろう。
そして、あなたは。

ちなみに。
モーメントには「瞬間」とか
「きっかけ」という意味も
あるのだとか。

自分含め、これを読まれた
あなたにとって、
自分の力の向きとその大きさを
ふと考えてみる瞬間、
そして良いきっかけであることを願いつつ、今日はこれで終わりにしたいと思います。

今、あなたの力の向きは、正しいですか?
そして、力の大きさは、どうですか?