「恩を受けたら受けたその人に返すのではなく、また別の違う誰かにその恩を渡してあげるようにしてください」。
そう教えてくれたのは、私にとって初めてのヨガの先生でした。
70歳をとうに過ぎていたけれど、凛とした、美しい佇まいを持つ素敵な女性です。
そしてその先生は、そのことを「縁を度す(えんをどす)」というのだと教えてくれました。
本来は「有縁を度す(うえんをどす)」と言うらしく、意味も「まずは縁のある人や身近な人を助けることが大切」というのが本来のもので、教わったことと若干差異はあるのだけれど、先生からその言葉と解釈を聞いた時、ああなるほどと、胸に深く落ちたのでした。
いただいた良いものは、別の誰かに与えていくことで
世界は広がっていく。
さらに良いものが生まれ、拡大していく。
いつかそういう人に私もなりたい
その時、強く心に思ったのでした。
楽しみながら。自由な気持ちで。
どういうふうにしたらそれができるのかということを、
ずっとずっと考えていました。
まだちゃんとした答えは決まっていないけれど。
でもとりあえず。
できることから。
言葉や、文字を綴ることの好きな私が
まず最初に見つけたことが「書く」という作業でした。
ありていに言えば、これは気ままなブログです。
音楽や、映画や、本や、創作。
自分の好きなものを、好きな時に、好きな分だけ。
そんなふうに始めることで、どこかの誰かに善きものが届けられたらいいなと。
そんな気持ちで始めました。
上機嫌に転がる、小さな石ころのように。
あなたの元にも、どうかそれが届くことを願って。
2015.9.14(MON)