『転がる石の上機嫌』

転がって、転がって、小さな善きものがあなたに届けられますように。

映画

「湯を沸かすほどの熱い愛」

10月に入った途端、急に寒くなりましたね。 いかがお過ごしでしょうか。 熱いお湯が恋しい季節になってきました。 家のお風呂や最新のスパも良いけれど、たまには昔ながらの銭湯にも行ってみたくなります。 と言っても、銭湯にはしばらく足を運んでないので…

「ベニスに死す」

少し前に『ベニスに死す』という古い映画をテレビで観ました。 1971年公開の、イタリアとフランスによる合作映画です。 1人の初老の音楽家が、静養のためベニスに訪れるところから物語は始まります。 そこで音楽家のグスタフは美しすぎる貴族の少年タッジオ…

「王様と私」

『王様と私』という古い映画を先日DVDで観ました。 ユル・ブリンナー演じるシャム国(タイ)の王様と、彼の子どもたちを教育するため英国から呼ばれた教師アンナ(デボラ・カー)の心の交流を描いたミュージカル作品。 ユル・ブリンナーの顔だけは以前から知って…

「カサブランカ」

「今月いっぱいで閉店します」 家の近所にある小さな町の中ぐらいの本屋でそんな張り紙を見かけ、足繁く通うほどではなかったけれど気に入っていたその本屋に何か貢献したくて、本と一緒に売られていた¥300ほどのDVDを1枚買って帰ったのはもう何年前のことで…

「人生万歳! 」

少し前にDVDでウディ・アレンの 『人生万歳!』という映画を観ました。 人生讃歌を思わせる前向きな タイトルなのですが、 ラリー・デビッド演じる 初老の主人公ボリスは とにかくシニカルで悲観的で ネガティブです。 なんでも否定から入って 周りをも暗く…

「この世界の片隅に」

またまた続いてしまいますが、 今回も映画について。 先日、こうの史代さんの 同名コミックが原作の 『この世界の片隅に』を観てきました。 公開は昨年の11月からですが、 じわじわと評判が評判を呼び、 今年の2月に入ってもまだ 上映が続いています。 「…

冬に映画を観まくるしあわせ

映画を観るのにふさわしい季節-。そんなことを考えたことは 今まで一度もなかったけれど、 もし春・夏・秋・冬のどれが一番 映画に合うか。 それを考えると答えはやっぱり 「冬」なのかな、という気がします。 なんといっても、外は寒い。 映画なら、屋内で…

「Smoke」

クリスマス、 楽しく過ごされましたか?クリスマスと日曜日は 似ているな、という気がします。 日曜日の夕方がすでに 日曜日でないのと同じように、 クリスマスもまた 時間の移ろいとともに ワクワク感や華やぎは 徐々に消えていってしまう。 今年は12月2…

「めがね 」

青空を横切って、 ある日、海辺の町に 飛行機がやって来ます。 毎年その季節になると、 その飛行機を心待ちに している人たちがいて、 小さなペンション 「ハマダ」を舞台に 物語は進んでゆきます。 主要登場人物たちは、 なぜか全員めがねです。 特別なこと…

「カイロの紫のバラ」

色々なことが重なってなんだかうまくいかないなぁという時があって、そんな時はこの『カイロの紫のバラ』のことをふっ、とよく思い出します。1930年代のアメリカ。 パッとしない人生の中で、映画だけが唯一の希望のように生きている女性、セシリアが主人公で…

「レヴェナント」

人は、見(観)たり 聞(聴)いたりして 心に感じるものがあまりにも 大きすぎると言葉を失う ものなのだということを この映画を観ることで 久々に思い出しました。 圧倒的なまでに すさまじい「生」が、 そこにはありました。 生きることの壮絶と激しさ。 …

「ベティ・ブルー」

『ベティ・ブルー』という映画が好きです。1986年に公開された、フランス映画。 ベティという感受性の強い女の子と、 ゾルグという作家志望の男の人。 副題に確か「愛と激情の日々」とあって、 文字通り、二人の激しい愛を描いた物語です。相手のすべて…