『転がる石の上機嫌』

転がって、転がって、小さな善きものがあなたに届けられますように。

虫とアヒンサー

ヨガにはポーズや呼吸や瞑想を含む「八支則」という8つのステップがあり、それらを段階的に学んでいくことで些細なことでは波立たない穏やかな心と身体を手に入れることが出来るとされていますが、その八支則の最初のステップであるヤマ(禁戒)の第一に掲げられているのがアヒンサー(非暴力)です。

 

ちなみに、殺したり暴力をふるうのはもちろん他者を悪く思う思考の暴力や苦痛を与えることもまたアヒンサーとされています。

 

さて、ところで。

夏になって虫の季節が到来しました。

蚊、蛾、クモ、ハエ、ゴキブリ、ムカデ、ナメクジ、etc. …。

様々な虫と家の中で遭遇する機会が増えて、悲鳴を上げながらそれら虫たちと格闘する機会も増えました。

虫が得意な人なんてそうそういないと思うけど私はとくに虫嫌い&虫苦手人間。

アヒンサーの教えが頭の片隅を一瞬よぎる時はあるものの、そんなことを言っていたら我が家は虫の巣窟になってしまうよ!

…というわけで心を鬼にして、というかほぼ頭で考えるより手が瞬時に動き、それらの虫を叩いたり潰したり殺虫剤を使って退治するわけなのですが、やっぱりなんとなく後味が悪いというか、ごめんね、という気持ちになってしまうのです。

先日、室内でゴキブリを見かけて撲殺ののち水葬(シャワーで排水溝に流した)した時もそうで、ほっとしたのと同時に、悪く思わないでおくれ…と心の中で声を掛けながらその末路を見届けたのでした。

 

そんな私がいつかさらりと虫たちを自然に放つアヒンサーの境地にたどり着くことはできるのだろうか。

いや多分ずっと無理…と思いながら、今は虫たちの亡骸を処理しながら心の中で合掌出来るようになっただけでも大きな進歩と思うようにしているのでした。

 

小さな命も私たちと等分であることを忘れないようにこれからは過ごしていきたいものですね。家で見つけた害虫は、やっぱり退治しちゃうけど。

 

 

 

 

 

 

香水

YouTubeをきっかけに、瑛人の「香水」という曲を最近になって初めて知りました。

有名・無名問わずいろいろな方がカヴァーしているので新しい曲かと思って調べたら、昨年の4月にリリースされた曲なのですね。

 

付き合っていた頃に戻りたいと思っているわけではないけれど君がつけている香水の匂いを嗅ぐとあの頃を懐かしく思い出すんだ、というようなちょっと切ない歌詞の曲です。

 

香りに刻み込められた記憶、というものがありますね。

その香りを吸い入れただけでまざまざと甦ってくる記憶、たとえばその香水を使っていた時にどんな人を好きだったとか、誰と仲が良かったかとか、どんな時間を過ごしていたかとか、その時に見ていた風景までありありと思い出せてしまうから、嗅覚って不思議です。

 

ちなみに私の愛読書・暮らしの手帖社の『すてきなあなたに』7月の章「香水入門」のコラムによると、香水にも種類があって、香水→オードトワレ→オーデコロンの順で濃度は淡くなってゆき、香水初心者にはまずオードトワレがおすすめなのだとか。

付ける場所も手首とか耳の裏とか下着など諸説ありますが特にこれといった正解はなくて自分の好きな場所に適宜付ければOKのようです。

 

ところで、最近はすっかり無臭派な私ですが過去には香水を付けていたこともありまして、改めて数えてみたら自分で購入したり母から譲り受けたのを合わせると全部で7つありました。

少しご紹介すると軽やかな甘さで名前も縁起の良いクリニークの「ハッピー」や、ちょっと背伸びして買ったゲランの「アクアアレゴリア(柑橘とハーブの組み合わせが爽やかなマンダリンバジリック)」や、変わったところではピーチの香りが可愛らしいベッド用フレグランス「リビドー」なんていうものもあります。

それぞれに付けていた頃の思い出があって、懐かしみながら瓶を眺めてまた仕舞い直しました。

 

あなたは好きな香水がありますか?

あるとしたらそれはどんな香りでしょう。

瑛人の曲のように特定の香りで誰かをふっと思い出してしまうのは、ちょっと切ないけれどある意味幸せな過去を持っている証拠なのかもしれませんね。

 

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カサブランカ【映画】

「今月いっぱいで閉店します」

家の近所にある小さな町の中ぐらいの本屋でそんな張り紙を見かけ、足繁く通うほどではなかったけれど気に入っていたその本屋に何か貢献したくて、本と一緒に売られていた¥300ほどのDVDを1枚買って帰ったのはもう何年前のことでしょうか。

それが、名前だけは知っていたクラシック映画の名作「カサブランカ」との出会いでした。

 

さらに月日は数年も経過して、その映画をやっとちゃんと観れたのはつい先日のこと。

 

あらすじをざっと説明すると、時は第二次世界大戦中、舞台はモロッコの都市カサブランカ

かつてパリで恋人同士だったリック(ハンフリー・ボガート)とイルザ(イングリット・バーグマン)は皮肉な形で運命の再会を果たし…というもの。

リックは賭博場の経営者となり、イルザは抵抗運動の活動者の妻という立場での再会。

甘苦い恋の思い出が名曲「As time goes by(時の過ぎ行くままに)」に乗って二人の胸に去来してゆきます。

 

クールで渋味のある表情のハンフリー・ボガートと上品で知的な美貌を持つイングリッド・バーグマンの組み合わせが、ほろ苦い大人の恋愛の世界観をより一層引き立て、観る者の胸を切なく締めつけます。

とくに思い出の曲に耳を澄ませて瞳を潤ませるイングリット・バーグマンの美しさといったら、もう。こちらまで、ウルウルしそうなほど素敵でした。

 

そしてこの作品は、武力による政治の統制に反発する強いメッセージが込められていたり、また男同士のさらりとした、けれど厚い友情も描かれていて、そこが単なる恋愛映画とは一線を画す心熱くなる映画になっています。

今ごろやっと観た私が言うのもなんですが、未見の方にはぜひ一度観ていただきたい映画です。オススメですよ。

 

そして、この映画と出会うきっかけを作ってくれた今は無き地元書店「with」にも今さらながらありがとうを伝えたいです。

 

【映画データ】

1942年アメリ

監督:マイケル・カーティス

出演:ハンフリー・ボガートイングリッド・バーグマン、ポール・ヘンリードほか

 

 

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最近のヨガ近況②

お久しぶりです、こんにちは。

 

6回も繰り返していた入退院もようやく症状が落ち着いてきたようで、最後に退院した日から1年が過ぎました。

 

まだ薬の副作用があってだるかったり眠かったりなのですが、たまに元気でやる気がある時があり、そんな時だけになってしまうのですが細々とヨガをしています。

 

去年の秋、ヨガの練習中に逆転のポーズで頸を痛めてしまって以来、ぐんと減ってしまったヨガ練習時間ですが、身体の様子や気力と相談しながら、最近はオンラインのヨガレッスンを受けたり自主練習をしてました。

…と、ここまで書いたは良いものの、実は数日前にひどいドジをして足を捻挫してしまい、練習はまたしばらくお休みすることに。

段差でつまずき勢い良くすっ転んでしまうなんて、なんという失態でしょうか。

お恥ずかしいです。

 

何かに呪われているのかしら、私?

と思うほど受難続きではありますが、これも何かの学びなのかも…と思考を切り替えて、瞑想(あぐらは足が痛くて出来ないけど)や、ヨガの本で勉強を、ちらほらと疲れない程度にすることにしてみました。

 

ヨガの教えをいつか誰かに伝えたい、もっとヨガの勉強を深めたい、という思いをきっかけに資格取得したTTですが、結局ヨガの教えに一番救われているのは自分自身なのかもしれません。

 

それにしても、instagram,LINE,zoomといくつかのオンラインヨガレッスンを試してみましたが、面白いですね。

zoomは背景を自分の部屋でなく綺麗な風景写真に変えることも出来るし、画面越しに受けるレッスンというのもなんだか新鮮でした。

でもやっぱり先生と同じ空間の中にいて、直接スタジオで受けられるレッスンが一番かな、という気がします。

 

緊急事態宣言がほとんどの地域で解除されましたが、どうかコロナが早く終息しますように。

行きたい場所に気兼ねなく行けますように。

私の体調及び捻挫の足も、早く回復しますように。

願ってなりません。

そしてもちろん、皆さんの健康と幸せも。

 

それでは今回はここまでに。

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土曜8時の彼

 

小学生の私にとって土曜日の夜は特別でした。

それは翌日が学校休みというのも勿論あったけれど、それにもまして楽しみだったのはドリフターズの『8時だョ!全員集合』があったから。

 

オイーッス!!の掛け声とともに次々とドリフメンバーが現れて、最後に「彼」がおどけた表情で舞台そでから出て来るだけで笑いが絶えませんでした。

テレビいっぱい縦横無尽に走り回り、身体を張ってコントを演じ、時にヒゲダンスを披露する姿はあの頃の私にとって相当に面白く、見ているだけで笑いがこぼれ、いつしかお腹がよじれるほどゲラゲラと笑っていて、その笑い声は階下にいた家族の耳に届くほど大きく、心配して見に来られることもあったほど。

本当に幸せな時間でした。

 

ほかにも、バカ殿、変なオジサン、ひとみ婆さん…などetc..

とぼけていて、ひょうきんで、ちょっと下品でエッチなネタとキャラクターたちを次々と生み出した志村さん。

ナンセンスだと眉をひそめる大人たちもいたけれど、そのナンセンスを真剣に追求し、徹底して貫いた笑いがそこにありました。

最近でいうと『天才!志村どうぶつ園』の園長として動物たちとふれあう姿もとても良かった。

まるで自分の子どもか孫のように接する好々爺とした表情が微笑ましくて優しい気持ちになれました。

 

でもやっぱり私にとってアイドルだった「彼」は土曜8時の志村さんであり、せめても「あの時の笑いと楽しいひと時をありがとうございました」とひと言お礼を言いたいです。

 

コロナがあっけなく「彼」の命を奪ってしまった時は信じられないぐらい驚きました。

きっとすぐに元気になって「いやぁ、参りましたよ」なんて笑顔でコメントしてくれると信じていたから。

もしくは「大丈夫だァ〜」とお得意のギャグを交えながらおどけてくれると思っていたから。

とても残念で寂しいです。

 

それでも「彼」の死とは別に、私たちにはそれぞれの日常があり、それは生きている限り続いていくものなので立ち止まってはいられません。

コロナやコロナが及ぼす被害に対しての不安や心配とも闘っていかなければなりません。

悲しい思いもやがて少しずつ小さくなっていくのでしょう。

 

けれど今は小さく胸の内で呟いてしまいます。

 

さようなら、志村さん。

土曜8時の私のアイドル。

ちょっと早過ぎたね。寂しいね。

 

そんなことを思いながら、たまにYouTubeで「彼」のコント動画を眺めたりしている最近の私です。

 

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『離陸』読了。

主要登場人物たちが次々にあっけなく亡くなってゆく展開は、その都度「え…」と驚いたり閉口したり。

 


そして現実を描いているストーリーのはずなのに突然タイムスリップという非現実なワードが出て来て謎は謎のまま終わってゆきます。

主人公・弘(ひろむ)が探し続けてきた女優・乃緒(のお)は一体何者だったのか。

 


舞台が群馬、パリ、熊本、長崎…と転々と変わるところは、その地を旅行しているようで面白かったです。

群馬在住の身としては知っている地名が出てくるのも嬉しかったり。

そして登場人物たちの名前や呼称もユニークで、そこも作者絲山さんの小さなこだわりが感じられます。

 


物語の中で東日本大震災のことも描かれているのですが、やや遠くなってきたあの日のことをそうそう、と思い出しながら読みました。

3月11日、明日ですね。

もう9年。早いものです。

 

物語のラストでの弘のセリフ

「みんな最後には飛行機みたいにこの世から離陸していくんだ」

が胸に沁みます。

 


それにしても書くことをあまりしなくなってしまったせいか、随分言葉が出にくい頭になってしまいました。長い文章も上手くまとまらず。良くないですね。

それでも少しずつ出来ることを、ゆっくりマイペースに続けられたらと思っています。

今日もここまでお読みいただき、ありがとうございました。

また次回の投稿でお会いできたら嬉しいです。

 

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薬にも毒にもなれないならば

誰かにとっての薬にも毒にもなれない存在ならば、せめて小さな爪痕を1つでもいいから残したい。

そんなふうに思うことがたまにあります。

たまにだけど、強く。強烈に。

こういうのが俗に言う“承認欲求”とか“自己顕示欲”というものなのでしょうか。

 


でも、多かれ少なかれこういう気持ちは誰にだってあると思うのです。

幾つになっても、大人になっても。

 


そういう厄介な自分と折り合いをつけながら上手く付き合っていくことが本当の“大人”なのかもしれませんね。きっと。

 


つい先日に誕生日を迎え、また一つ歳を重ねたわけなのですが、そんな自分にいったい幾つになったら出会えるのだろう、と空を見つめてしまう私がいます。

 


これを読んでいるあなたの心に私の言葉は少しでも響いているのでしょうか。

時には何か良いものを、届けられているのでしょうか。

そうであるように心掛けながら、これからも言葉を綴っていければと思います。

 


話変わって、明後日にはもう3月。

外に出れば梅や水仙など春の花が目を楽しませてくれるようになりました。

 


世間では新型コロナウイルスの影響であちこちがわちゃわちゃしている状況ですが、どうか手洗い・うがいを徹底して、お身体ご自愛しながら気を付けてお過ごしくださいね。

 

それでは、また。

 

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